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電車

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train電車の中でとても素敵なシーンを目撃したdiamond

 

それは、あまりにもひっそりと慎ましく行なわれた行為でいったい何人の人が気づいただろうか。

 

 

時間帯は夕刻前。

 

押しあいへしあいがなかったから、たぶんラッシュアワーの前だと思う。

 

席は埋まり、その前に人が一列並んで立つくらいの混雑だった。

 

 

ドアの横に立って、私はぼんやりと車内を見ていた。

 

シートの端の方に女性が座っていた。眠っていたsleepy

 

 

ガタン、と電車が揺れた。

 

女性が目をあけた。

 

すると、女性は席を立ち、ちょっと慌てながら目の前に立っていた老婆にあやまった。

 

 

「ごめんなさい。すみません。気がつきませんでした」

 

 

大きな声ではない。

 

ちょうどいいと言うのもヘンだが、その老婆にはしっかりと届く、

 

しかしその他の人を驚かせるほどのものではない声で、そう言った。

 

 

はじめ、何がおきているのかわからなかったrecycle

 

女性があまりにも当たり前の様に話すので、二人は知り合いで、車内で偶然会ったのかと思ったほどである。

 

 

 

 

違った。

その後の観察でわかったflair

 

 

話はきわめて単純。

 

座席で眠っていた女性が目を覚ますと、目の前にお年寄りが立っていた。

 

本来ならすぐに席を代わるべきなのに、迂闊にも眠っていて気づかなかった。

 

その「ごめんなさい」なのだ。

 

 

びっくりしたthunder

 

 

 

今までも席を譲る人を何人も見てきたが、こんな人は見たことがない。

 

それは席を譲ってあげるという態度ではない。

 

もともと席はその老婆のものであり、そこに私が厚かましく座っていました、という態度だった。

 

この女性にとっては、それが当たり前。

 

座席の全ては、先に座っている人のものではなく、「弱者」のものclover

 

それが彼女の「価値観」、「コモンセンス」、「生き方」shineなんだろうか。

 

 

 

 

新鮮だった。

 

なんとなくこちらも良い気持ちになったconfidentclub

 

 

 

 

とりとめのない話だけど、営業で外に出ているとたまにはこんなごきげん情景に出くわすこともあるgood

 

 

 

 

Ikechaneyescissors

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