会員権の値段はどのようにして決まるとお考えになった事が有りますか。
標準的な18ホールのゴルフ場で1,000万の値段と10万円の値段の違いがどうしてそうなるのか不思議だとお思いになりませんか。
勿論、基本は買い手が多いか売り手が多いかと云う需要と供給のバランスで決まる事は理解できます
需要が供給を上回れば値段(相場)は騰がるし供給が多過ぎて買い手が少なければ値段は下落します。此れはどんな商品も基本は同じでしょう。
会員権についてみた場合には、例えば直近の具体的な事例として昨年の10月と今月の同じ銘柄種別を比べると(会員権本体価格のみ)
戸塚 10月 1,300万 現在 1,800万 500万の騰げ
武蔵 10月 600万 現在 1,050万 450万の騰げ
箱根 10月 150万 現在 400万 250万の騰げ
此れが当社で実際に扱った成立の事例です。
同じ会員権が5ヶ月余で此れだけ動いたのはその理由は何かと考えてみますと、世の中の景気の上昇ムードが
多分に影響していますが、会員権に限ってその理由を考えてみると、上記の3コースともその地域でもトップクラスの評価を
受け続けている自他共に認められている実績の有るコースです。
又、此の傾向は名門と言われる各々その地域のトップクラスのコースの現状とも変わりません。
名門と認められる此れらの会員権を購入なさっているお客様の理由はそれぞれですが、その中でも多いのは
・資産価値として安定しておりステータス性が高く、所有している事の満足感が高い
・メンバーの構成が優れており社会的なポジションが高い
・メンバーは現役でも実力が有る方が多く有形無形の人脈を作る事が出来る可能性が高く魅力が有る
・住まいから近く利便性が高く使い勝手が良い
・知名度が高く接待などにも使えてコースのメンテナンス、サービスが期待出来る一定以上のレベルである事
などでゴルフ場を選ばれておられるようで、値段については買い手様側に余裕を感じられます。
最近デパートなどでも宝石や貴金属、高級時計や絵画、高級外車が売れてきていると聞きます
趣味嗜好に関する商品の買いが活発になってきているのは景気全体に良い事だと思われます。
やっぱり行き過ぎない位のお金や物の動きは世の中を明るくしてくれるのではないでしょうか。
良い物を所有する事で気持ちが明るくなるのは会員権も同じです。
但し、ゴルフが出来るだけでメンバーとビジターの扱いが変わらず、メンバーになる為に相場から考えれば
法外な名義書替料を取ったり、パブリックと同じような運営をしながら高い年会費を徴収し、値下げ競争でしか
集客をやらないようなメンテナンスいまいちであったり、メンバーシップを標榜しながらビジター集客が
営業活動の最優先であることを何とも思わないようなゴルフ場の値段は昨年の10月と全く変わっていません
都心から100kmも走ってメンバーとビジターのプレー代が1,000円とか2,000円とかしか違わないで
メンバーになる為には名義変更料や年会費は他のコース並みに払って下さいでは、
なかなか買い手がつく事はないのではないでしょうか
又、会員権の相場の高い事がそれぞれのメンバーにとって全員が良いと思われるかどうかは必ずしもそうだと言い切れる訳ではありません。
各々のメンバーにはそこに所属している理由が有り、相場は自分に全く関心がないとおっしゃる方もいらっしゃいます。
それはそれで結構なことですが、実際には殆どのメンバーは自分の大切なホームコースの相場が低く評価されるより、
高くなくても世間並みに妥当だと思われる評価は目に見える位について欲しいと思っていることも事実です。
相場が騰がるメリットはいろいろ有ります。
・所属しているコースの評価が高ければ優良なメンバーが集まり良い人脈を作るチャンスがある事
・ステータス性が上がり接待などでも喜んでもらえ、所有している満足感を感じられる事
・メンバーの新旧の交代が適正に行なわれるようになってコースが活力が有るようになる事
・必要な場合に増資などでの資金手当てがスムースに可能でコースの運営に問題を起こさない事
・安定した名変料などの収入で経営面の問題に寄与する
など、他にもいろいろ有ります。
コースによってそのロケーションやもともとの地形などでどうしようも出来ないゴルフ場も沢山有りますが、
手をこまねいていては格差が開くだけになってしまいます。
そういうコースにもせめて会員権の値段が相応につくようになってもらいたい。
ゴルフ場を作った時の熱い気持ちと夢をもう一度思い出して、
メンバーがメンバで良かったと思えるゴルフ場が多くなって欲しいものです
by 万治郎