ゴールデンウィークに久しぶりで田舎に帰って来ました。毎年此の時期は田植えを手伝う事が恒例になっていて今年も5月1日から9日迄帰りました
昔は田植えの季節になると私の家でも能登から10人程の女の方達が手伝いに来て一週間から10日程泊まり込みで田植えをしていました。勿論、家族も総出です
小学生だった私も学校の授業が終わると誰もいない家に帰ってお腹が空いているとお櫃からご飯を取っておにぎりを自分で握って黄な粉をまぶして食べ 田圃に手伝いに行っていました。子供心にも此の時期の忙しさは猫の手も借りたい位だという事がわかりました
今は、昨年父が亡くなって弟達が仲間7-8人と農業法人を作って30町歩程の田圃を作っています。昔の田圃は標準の広さが200歩(ぶ)でしたが、7-8年前に基盤整備の構造改善事業が有って一枚の田の広さが以前の4,5倍程、縦100m横30mで約3,000㎡=900歩になって、大型のトラクターやコンバインが入るようになり田植えの風景も一変しました
人力に比べると比較にならない程能率も上がり、見ている間に苗が植わっていくのを初めて見た時はびっくりしました それでも機械だけでは植えられない所もあって、人力もまだ少し必要なようです。
そうして田植えを手伝っているといつも東京でデスクに座って働いているのとは違う厳しさや自然との触れ合い、充実感を強く感じます どんな仕事も仕事に貴賤は無いはずですが、身体を動かして土に触れ物を創る楽しさはいつもの仕事と違う喜びが有ります
東京では家から100mも歩けばコンビニもスーパーマーケットも本屋さんも電車の駅も有って欲しい物は殆ど何でも簡単に手に入りますが、田舎で米や野菜を自分で作っているとそれで本当に良いのだろうかと考えさせられます
私にとっての年に一度の田植えは、そんな大事な一大イベントです
By 万治郎