「親世帯と子世帯、同居に踏み切るのはお互いに遠慮や抵抗があったり、離れて暮らすのもそれはそれで心配だったり。
お互いがあまり無理することなく、 程よい距離感で支え合える「近居」が注目を集めている。」
…なんていう記事が先日新聞に載っていました。
その内容を読むと…
「親世帯のメリット」
〇子や孫とすぐに会うことが出来る
〇買い物や通院など困った時に助けてもらえる
〇老後の様子を気遣い診てもらえる
〇IT機器や最新家電の使い方を教えてもらえる
〇気軽な話し相手になってもらえる
「子世帯のメリット」
〇親の健康状態など様子をすぐに確認出来る
〇子育てや家事を手伝ってもらえる
〇共働きし易くなる
〇孫の成長を見せて親孝行を実感できる
〇食費など日常的な経済負担が減る
近況とは親世帯と子世帯が気軽に行き来できる範囲内に住居を構えること。
ひと昔前であれば「スープの冷めない距離」と言ったところですが、最近はもう少し範囲を広げ20~30分ほどの移動時間で行ける場合まで指すことが多いようです。
内閣府の意識調査によると、親世帯と子世帯の理想の生活形態として近居を挙げた人がとても多く、別居や同居を上回って全体の3分の1近くに達しました。
近居が注目されるようになったきっかけの一つは7年前の東日本大震災と言われます。
離れて暮らす家族がお互いの安否や被災状況を確認出来なかったり、すぐに支援に駆けつける事が難しかったりする事態が起こりました。
もし二世帯が同居となれば生活リズムや習慣の違いから家族の誰かがストレスを感じる恐れがあります。
その点、近居ならお互いのライフスタイルを保ち交流する機会が持てる上に、子育て世帯は親に育児をサポートしてもらえ、親世帯にとっても孫の成長を身近で見守ることが出来ます。
たまに食事を共にすることで食費が浮いたり、病気や怪我で困った際に助けてもらったりする場面もあるかもしれません。
ただ近居ならではの注意点もあります。相手の都合を考えない訪問、親世帯の育児に対する過度な口出し、子世帯の育児への過度な協力要請などはトラブルの元になりかねません。
双方の世帯が思いやりを持ち、「程よい距離感」で支え合うことが肝心です。
近居は同居と別居の「いいとこ取り」を実現する可能性を秘めています。今後ますます日本の高齢化が進むにつれ、近居を選ぶ家族が増えるかもしれません。
Ikechan