新宿三丁目でランチの時間にお客様の行列が出来るお店は、イワシ料理のお店、牛カツのお店など私達の会社の近所にもいくつかあります。
以前にTVで「行列の出来るランチのお店」と云うタイトルでご近所のお鮨のお店が紹介された事がありました。放映されて2~3ヶ月の間、ランチの時間になると10人~15人程の方が並んでいるのを見て、自分も月に二、三度行くお店だったので「へぇ」と思った事がありました。
このお店には夜行く事は稀で、常連と云う程でもありませんでしたが、会社のすぐ近くで便利に使わせて貰っていました。味も値段もごく平均的でわざわざ並ぶ程ではないように思えましたが、さすがにTVの影響は凄いと感心しました。
私の方はその後、行列が無くなっても何となく足が遠のいて以前ほど行かなくなりました。
そのような事があって、お店として損得の勘定でTVの放映が良かったのかどうか考えてみました。お商売としては一、二度来て後はもう来てくれないお客様より、1ヶ月に一度でも何年も続けて来てくれるお客様が有り難いのではないでしょうか。
但しお商売の難しさは、常連さんだけで新規のお客様が少なければ先細りになってしまいます。常連さんに居心地が良くて、新規のお客様もほどほどに入って貰えるという按配が難しいところです。
出来れば、しっかり当てになる常連さんがついていて新規のお客様も安定して入る事がベターですが、なかなか思うようにならないのがお商売です。
会社のご近所の飲食店でお客様でいつも賑わっているお店は、どのお店も味と値段のバランスが良くて、働いている方達の感じが良い事です。
ほぼ同じ食材を使ってそんなに変わらない値段で営業していても、結果が随分違っているように見えます。
お商売の厳しさ、難しさは飲食店に限らずどの業種も根っこの部分では変わらないはずです。私達の仕事でも同じ事で、どうしたらお客様に喜んで戴く仕事が出来るかを考えて、長くやっている事で慢心せず、仕事を始めた時の初心を忘れず、一日一日精進していかなければならないと思っています。
by 万次郎