今回は昭和34年開場、株主会員制の名門、府中カントリークラブでプレーしてきました。
私は以前まだ2グリーンを1グリーンに改造したばかりの頃に一度プレーさせて頂きました。※過去のプレーレポートに記載しております。
あれから十年以上経過しまして、また新たにグリーンの改造をした府中CC。名門コースであるにも拘らず・・・いえ、名門コースだからこそ改造をし、成長をして行こうとする姿素晴らしく、近隣ゴルフ場の参考になるでしょう。
立地条件に置いては都心部から近く、都内近郊の方であれば最高だと思います。
電車での便も良いですね。これから高齢者の運転規制が厳しくなる中で、会員権を検討する方にはこうした交通の便の良さが一つのポイントになると思います。
とにかく、多摩センターの駅から少し離れた丘に、こんなに素晴らしいゴルフ場がある事・・・実に驚きます。後程詳しくお伝えしますが、とにかくメンテナンスが完璧です!
ところで、まず目に付くのは駐車場からハウスに向かう途中・・・
なんと運転手の控え室があります!バブル期にはよく見かけられましたが・・・府中CCのメンバー層の高さを垣間見る事が出来ますね。
クラブハウスの外観です。
落ち着いたクラブハウスです。特に派手さはありませんが何十年、何百年と変らぬ姿でいられる素晴らしいデザインですね。
クラブハウスの中です。
こちらがフロントです。
シンプルイズベストを絵に描いた様なフロント周りです。
ロッカールームの中です。
こちらも必要充分です。
練習場です。
広さも手入れも充分です。そして・・・
左端に芝の上から打てるアプローチ練習場が有ります。10時以降からという利用制限がありますが、自宅から近いメンバー様であれば、練習場のマットの上から打つよりはるかに練習になりますね。
そしてハウスを出ると、東京とは思えない「広大かつ美しいキャンパス」が待ち受けています。
アプローチ練習場と、奥にバンカー練習場。
それにしてもアプローチ練習場のメンテが素晴らしいです。
練習グリーンかと間違えるほどのアプローチ練習場のグリーンです。
この管理だけでも相当な労力とコストが掛かっているはずです。
とにかく見えないところ、もっと解りやすく言えば「どうでも良いところ」にお金を掛けてメンテをしっかりしていますね。ここをこうすれば・・・と言う「隙」が全く有りません。逆にここまでしなくても?と思える程完璧です。メンバーのゴルフ場への想いが伝わって来ます。
本日のグリーンコンディションもしっかりと明記しております。
この「シャーク」と呼ばれるグリーンが素晴らしかったですね!この真夏にも拘らず殆どディボットも痛んだ跡もなく、コンディションは最高でした。
1番 501ヤード P-5
府中CCの攻略のひとつ。その昔ラウンドした時の印象はロングホールでとにかくパーを取る事。ミドルはとてもじゃないですがパーが中々取れません。
出だしのロングホールはサービスロングです。インコースの出だしロングもそうですが、とにかくこのスタートホールで何としてもパーをゲットする事。100前後のラウンド平均の方であれば最低でもボギーで上がる事。
私はフェアウェーキープからパーオンして何とかパーをゲットしました。
しかし同伴者のN・S氏は今回、府中CCが初ラウンドでパーをゲットできず・・・
「この後が大変ですよ」と伝えると、数ホール後にN・S氏曰く「その通りですね!!」と。
そう・・その次のショート終えてからの4連続ミドルホールは、ショットによっては心をこれでもか!とへし折られるほどの難ホールが続くからです。
2番 147ヤード p-3
距離が短いショートですが、打ち上げで距離感が難しいですね。
安全に左サイドへ打てば、最悪でもボギーですみます。しかし距離がない分、どうしてもピンを狙い、そして今回の様にショートしてバンカーに入ると結果ダボとなります。
3番 417ヤード p-4
さて、いよいよモンスターミドルホールの始まりです。
その前にこのティーングランドをよく見て下さい。
こんなに広いティーングランドが全て絨毯の様に整備されています。水捌けの悪い場所は必ずあるはずで、どこか数箇所、剥げている箇所があるのが普通です。少なくとも直ぐ近くの私のホームコースではそう。しかし全くそうした隙がありません。
それどころか、ティーングランドの後ろや周りも綺麗に整備されています。もちろん全てのホールで。
私のティショットは左サイドのベストポジション。しかし、その直ぐ脇を見ると・・・
この様な崖になっていました。冬場だと、少しでも左へ行くとジ・エンドですね。
右サイドもトラブルかOBです。
府中CCのミドルホールは長いだけではなく、ティショットの正確性が大切なので、そこが一番難しいのですが・・・飛ぶけど曲がる方には苦悶の表情が続く事になるでしょう。
この様に、グリーン手前に花道はあるので、ティショットさえしっかり打てればボギーでは上がれます。このホールはボギーでした。
4番 402ヤード p-4
このホール、距離はさほどでもありません。しかしそれなりに飛距離が出ないと厳しいですね。左サイドは斜面なので安全ですが、そこからだとセカンドでグリーンが狙えません。
右サイドに新しく池が出来ていました。
以前、飛ばし屋であればなんて事ないホールだった記憶がありますが、セカンドが池越えになる事で難易度を上げていますね。
私は安全に左サイドへ打ったのですが・・・斜面のラフにて結局刻みまして、ボギー。
5番 438ヤード p-4
ハンディキャップ1の即ち、府中CC難易度ナンバーワンのミドルホールです。
ティショットは左サイドのラフ。以前このホールでの記憶は狭いのに長く、しかもフェアウェーをキープしてもセカンドショットでOBを打った・・・そんな記憶がありまして、今回はどうだったのか?と申しますと・・・
セカンドショットがバンカーで結局ボギーでした。
6番 407ヤード p-4
こちらのミドルホールも距離もあるし、変化も縦横あって難しいミドルホールです。
なんとか寄せワンでパーを拾えました。
ミドルホールで一つでもパーをゲットできれば御の字です。
7番 210ヤード p-3
距離のあるショート。やはりこのホールも生まれ変わって驚きました。
もう古くからワングリーンだった・・・と思わせる設計にあっぱれです。このホールは珍しくパーオンのパーでした。
8番 436Y p-4
このホールは実質450Y超えですね。だらだらと打ち上げていて、距離がたっぷりあります。感覚的には短めのロングホール。つまりボギーで満点ゲットです。
フェアウェーはキープしてもセカンドは全く届きません。
当然のボギーですが満点です。
9番 495ヤード p-5
府中CCは最初と最後に「何とかパーを取りなさい」と言う事で、短めなロングになっております。
打ち下ろしで、見た目も比較的広々しておりますので、思い切って打って行けます。
しかし本当に良く整備されていますね!
このロングはパーオンのパーでした。
結局パーオン出来たのはロング2つとショートホール一つ。
午前中は42(16)でした。
食堂の中です。
やや開放感に欠ける?様に見えますが実はこれは・・・
ラウンドに来た皆様全員に、こうした外の風景を窓から見える様にしたい。
そんな気持ちが伝わる食堂に感じました。
そして食事ですけど・・・
和食も・・そして
洋食も美味しかったです!
10番 485ヤード p-5
インのスタート、ロングホールですがこちらも府中CCでは何とかパーをゲットしたいホールです。
しかし私のティショットは左サイドのラフ。
この様に途中からフェアウェーが下っており、ラストは打ち上げ。
グリーンからティーグランドに向かって撮影すると、結構な打ち下ろしホールで、飛ばし屋の方であれば2オンが充分狙えるホールです。
結局このホールでボギーでしたので、後半地獄を見るのは明らかとなりました・・・。
11番 157ヤード p-3
このショートはさほど距離もなく、ほぼフラットで右サイドに打てば何とかパーが取れるホールです。偶然のナイスショットでパーオンのパーでしたが、右サイドの安全地帯から回していけるドローヒッターであれば何とかパーをゲットしたいホールですね。
寄せたけど、またショートパットが入らずボギー。
12番 379Y p-4
距離のないミドルホール。しかしこのホールが実はティショットが見た目以上にプレッシャーがあります。
右サイドの木の圧迫感が難易度を高めていますね。特にフッカーには厳しいホールでしょう。距離がないので楽チン!かと思いきや・・・・左にひっかけてOB!
打ち直しは右サイドのラフからなんとか乗っけてダボで終わりましたが・・・府中CCでOBなしでラウンドしようなんてのは自分のレベルでは有り得ませんから仕方ないですね。
次のホールへ移動中、府中CCの下を電車が通過している様を見る事が出来ます。
恐らく昔、ここから見る風景は何もない山林だったかもしれません。
13番 385ヤード p-4
このホールは打ち下ろしで、左サイドに逃げる場所もありますから何とかパーをゲットしたいホールですね。
左にひっかけてもOKの安心からか、フェアウェード真ん中を捕らえました、しかし・・
グリーンの手前に池が出来ていました。
ピンの位置が右サイドだとプレッシャーになります。今回は左サイドでしたので全くプレッシャーもなく、パーオンのパーでした。
14番 341ヤード p-4
距離の短いミドルホールです。しかし見た目以上に打ち上げており、見た目以上にティショットのプレッシャーが有ります。狙いとしては右サイドですね。
この様に左サイドからだと結構大きな木が邪魔になります。
私のティショットは右サイドのラフ。からまぐれでパーオンしまして、この距離を沈めてバーディゲット!!これは良い流れ?!
15番 550ヤード p-5
このロングホールは距離以上にタフ感が有ります。感覚的には600Y級。
何故なら、途中で打ち上げて行きます。ティショットは少しでも当たりが悪いとセカンドショットから以降、いくら打っても届かない(汗)
何とかボギーで終えましたが、このロングはボギーでも十分でしょう。
16番 450ヤード p-4
さて、先程のロング、そしてこのミドルとタフなホールが後半続きます。
ティショットはフェアウェーを比較的キープし易いホールだと思います。私もキープしました。
しかしセカンドショットでバンカーに入れて・・・
そこから結局、4オン3パットのトリプル!
ここから先がタフなホールが続く中・・・はい、完璧なジ・エンド・・・(泣)
17番 189ヤード p-3
このショートホールも以前来た時より生まれ変わっていて、驚きました。
ホールの奥に見える建物が都会でのゴルフを感じさせます。府中カントリークラブの特徴の一つ。それは都心部にありながらも森の中でプレーをしている雰囲気がある事です。
ただあくまでも個人的に感じた事ですが、このホールに関しては後方の木々を切り、都内のゴルフ場の雰囲気をもっと感じられるホールにしても良いかな?と思いました。
私のティショットは手前にショート、寄せきれずボギーでした。
18番 438ヤード p-4
ラストホールは、府中CCに相応しいタフで戦略的なホールです。ティーグランドはやや圧迫感を感じますが、フェアウェーは広々しています。
距離があるとどうしても力んでしまいます。引っかけて逆に距離が出ません。
結局3オンのボギーでした。それもパー逃がボギーではなく、必死のボギーでした(苦笑)
グリーンからハウスが見える開放感。素晴らしい景観だと思います。
結果 OUT 42(16) IN 44 (18)
結果トータル86でした。
コースレーティングはバックティで72.9。
レギュラーティからでも71.1ですから、戦略性の相当高いゴルフ場です。
総括
それにしても、ここまで整備されたゴルフ場はそう多く有りません。
もっとも1日の組数制限もあれば、全員キャディ付きでのラウンド(キャディさんがいればディボットもマメに直します)で、恐らく管理に要する経費は通常のゴルフ場の倍以上ですね。ゆえに年会費や名義書換料、入会預託金が高い事は至極当然です。
また株主会員制なので、メンバー中心の運営で、当日でもフリーでのプレーはもちろん可能です。立地条件も良く、コース管理も運営もパーフェクト。
これはゴルファーにとって、究極の贅沢だと思います。年会費が20万円でも良いと思いますし、海外のプライベートクラブと比較すれば日本のこのクラスでのゴルフ場としては、むしろ年会費等は安い位です。ただ若い人には敷居が高く、最近まではJGA加盟コースのメンバーで35歳以上が条件でした。
しかし2019年からJGA加盟コースを持っていなくても、入会出来る様になりました。これは府中CCにとっては大きな革命です。
長らく一般の方が感じていた名門コースの閉鎖的な雰囲気・・・これの払拭には時間が掛かりますので、急激な相場の回復は難しいかもしれませんが、コースレイアウトは都内では個人的にはナンバーワン。であれば、近隣の桜ヶ丘CCや東京よみうりCCと価格は双璧していなくはなりません。
ゆえに今回の改定で、恐らく相場は上昇しいくと思います。
ゴルフ場はゴルフ人口が年々減る中で、いかにして「サービス業」に徹底できるか?だと思います。名門コースは恐らくそうした意識は皆無ではないでしょうか?メンバーが全て優遇され、ゲストはあくまでもゲストの立場で、ゴルフをさせてあげている・・・バブル期によく見られた光景です。
しかし時代は変りました。このゴルフと言う「生涯スポーツとしては最高」とも言えるものを、いかにしてゴルフ場から発信して行けるか?ゴルフを経験した事がない人でも、ゴルフと言うスポーツの魅力をいかにして特に若い人に伝えて行けるか?これがこれからの「真の名門」の姿ではないかと思います。
そしてゴルフと言うスポーツは結果云々より何よりもマナーが大切な事。
「大人の社交の場」として、ただ良いスコアでラウンドする事が良い事ではなく、いかに人として周りから尊敬される様なゴルファーになれるか?これを学ぶ場所だと思います。
府中CCにはそうした事を得られる要素が全て揃っています。
人物として一般的なマナーを持った方であれば入会する事は問題有りません。
資金的に余裕のある方であれば、一つ候補に入れて良いゴルフ場だと思います。